現在、動画の活用がさまざまな場面で増加してきています。
企業でもマニュアルを動画にし人材育成に役立てています。
今回はその動画マニュアルについてお話ししたいと思います。
人材育成における動画マニュアルの必要性①動画マニュアルとは
マニュアル動画とは、企業の業務の内容の解説や、顧客対応などのマニュアルを動画化したものです。
マニュアルと聞いてイメージするものは、何ページにもおよぶ書類を思い浮かべる方が多いと思います。
マニュアルをパソコンやスマートフォンなどで視聴できる動画にしたものを動画マニュアルと言います。
動画がそのままマニュアルになるケースや、書類のマニュアルに記載している情報を補完する役割を担うケースがあります。
視覚的に理解することができるのが、動画ならではです。
人材育成における動画マニュアルの必要性②動画を使った人材教育シーンの増加の背景
動画を人材教育シーンで活用されている背景としては主に3つの要因が挙げられます。
⑴動画視聴が身近になった
今では動画を目にしない日がないほど、動画を視聴することは手軽で身近なものとなりました。
2020年の総務省情報通信政策研究所のデータによると、10代〜40代で「オンデマンド型の動画共有サービス」の利用率は90%を超えています。
また、60代でも60%近い人が動画を利用しています。
世代関係なく、動画視聴が一般的になってきていることがよくわかります。
URL:https://www.soumu.go.jp/main_content/000765135.pdf
⑵人材不足
高齢化社会が進むとともに、日本は慢性的な労働力不足に悩まされています。いかに優秀な人材を育成し確保するかが、重要な課題となっています。
多くの企業は書類のマニュアルやOJTを活用していますが、その効果に限りがあるうえ、それらを作成するための手間も余計にかかってしまうのが現実です。
⑶動画のもつ情報量
伝えることのできる情報量を文字と比較した場合、画像は7倍、動画は5,000倍の情報を伝えることができると言われています。
また、アメリカの調査会社Forrester ResearchのJames L. McQuivey博士が2014年に発表した研究では「1分間の動画から伝わる情報量は、文字に換算すると180万語になる」といった結果も発表されています。
180万語も読むにはどれくらいの時間がかかるでしょうか。
1分の動画であればユーザーも気兼ねなく視聴することができます。
短時間でも動画で伝えられる情報の多さがわかります。
人材育成における動画マニュアルの必要性③動画市場
サイバーエージェントの調査によると、2021年の動画広告市場は、昨年対比142.3%となる4,205億円に達する見通し。
2022年には5,497億円、2025年には1兆465億円に達する見込みと言われています。
参考URL:https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=27195
人材育成における動画マニュアルの必要性④動画を使う人材教育のメリット
⑴動画による説明で視覚的にもわかりやすく理解しやすい
動画マニュアルは書類のマニュアルと比較し、伝えることができる情報が多く、見る側の理解度が高まります。例えば、機械の使用方法や掃除方法、してはならない動作などの状態は文字や写真だけでは伝わりにくいことがあります。
動画マニュアルの場合は実際に動かしている様子や扱い方を見せることができます。
また、写真や文章よりも動画の方が記憶への定着率が高く、記憶にも残りやすい特徴もあります。
⑵業務の効率化ができる
動画マニュアルは何度でも見て学べます。お手本を見たくても毎回先輩に頼むのは気が引けたり、忙しくてお手本を見せる時間的な余裕がない場合にも、動画マニュアルは活用でき、OJTの回数を減らすことができます。
作業の習得度合に個人差がなくなれば品質の統一もでき、職場全体の業務の標準化や品質の維持、業務効率化につながります。
⑶コスト削減に繋がる
動画マニュアルは、紙に印刷するコストを削減できます。
書類のマニュアルは1人1人に印刷したり、製本をする手間がかかります。研修等で書類のマニュアルを利用する場合、多くの部数を印刷・製本することも必要となり、その分印刷の費用と手間がかかります。
動画マニュアルは、紙やインクといった印刷にかかる費用や手間が発生しません。
多くの人数にマニュアルを用意する場合は、動画を共有するだけで済みます。
印刷・製本にかかる労働コストの削減や、職場でのペーパーレス化も推進できて一石二鳥です。
⑷外国人労働者にも言語の壁を超えて伝えることができる
日本語での意思疎通が難しい外国人の労働者であっても、動画マニュアルを使って作業工程を説明できます。
人手不足が深刻化している今、外国人労働者の採用をしやすくなります。
人材育成における動画マニュアルの必要性⑤動画を使う人材教育のデメリット
⑴.部分的な確認をしたい時に多少手間である
動画マニュアルの場合、作業の一部分のみを確認したいときに、何分何秒なのかを探さなければなりません。
そのため、動画マニュアルを短く区切って作成し、作業ごとに確認できるようにすることをおすすめします。
例えば「登録〜作成の手順」という場合、「登録方法」「作成手順」と2つに分ける様なイメージです。
⑵閲覧用端末が必要になる
動画マニュアルを閲覧するためには、スマホ・タブレットなどの端末が必要です。また、クラウドに動画マニュアルを保存する場合、視聴する際はネット環境も必要な場合があります。
閲覧用の端末やネット環境の整備など、動画マニュアルを導入するためには事前の準備は必要となってきます。
人材育成における動画マニュアルの必要性⑥マニュアル動画の種類
⑴操作手順マニュアル
工場で扱う機械の操作方法や業務の手順などを動画マニュアルにします。実際の業務を映像で見て学べるため、初めて行う作業であってもイメージをもって取り組むことが可能です。
また、顧客向けには、サービス利用時の登録方法や商品購入後の利用方法の操作手順マニュアルを動画にすることで、わかりやすく伝えることができ、顧客満足にも繋がります。
⑵安全教育マニュアル
作業現場などでの安全教育・指導も動画マニュアルにすることができます。建設現場などでは危険と隣り合わせです。
足場から転落しない様な動き方、安全帯の付け方等、安全に作業するための方法を映像で伝えることで事故防止に繋げられます。
⑶接客マニュアル
顧客サービスや接客のやり方などを動画にしたものです。社会人になると覚えなければいけない接客マナーがたくさんあります。
例えば、名刺の渡し方やあいさつまで一連の流れを動画マニュアルにすることで、話し方や好ましい態度などを伝えることができます。
人材育成における動画マニュアルの必要性⑥動画を活用した人材教育事例
⑴三井物産グローバルロジスティクス株式会社
全世界約35カ国の都市の拠点を中心に流通加工や物流資材の手配等をする総合物流企業です。
倉庫内業務のピッキングや仕分け、包装などの業務及びその業務に携わる人材の教育を効率的に行うため動画マニュアルを社内で推進しているようです。
⑵テンプスタッフフォーラム株式会社
4兆円を超える人材派遣市場において大手の一角を占めるパーソルグループの一員です。
営業マニュアルも動画に置き換え、社員教育の質向上と時間短縮をしています。
⑶松田電機工業所
自動車の内装に使用されている部品などを製造している企業です。
機械の操作方法を動画マニュアル化しています。
人材育成における動画マニュアルの必要性 まとめ
動画マニュアルは、業務内容や作業手順などをより詳しくわかりやすく伝えることができるツールとして、業界・業種問わず、様々な場面での活用が増えてきています。
言語化しにくい動きのある業務内容をマニュアル化する際には特に効果的です。
対面での教育が難しくなった今、動画マニュアルを活用して、従業員一人ひとりが自分自身で業務内容を理解する環境を整えることは、業務効率化のための有効な手段の一つと考えられます。導入を検討してみてはいかがでしょうか
また、株式会社PRPRでも動画マニュアルの作成業務を行っております。
アニメーション、実写問わず作成させていただきます。
詳細は是非ご相談ください。